耳鼻科の中で、私が最も奇怪な病気だと考えているものは扁桃(腺)炎です。
扁桃炎なんてありふれた病気じゃないか・・?と思う方もいるでしょう。しかしそういう優しい病気ではありません。どうして生じるのか、どうしても分からないのです。
耳鼻科でよく遭遇する副鼻腔炎、中耳炎、気管支炎は、気道の病気ですので、風邪に端を発して、体の状態に左右されながら炎症の出方が決まってくると私は確信しています。
扁桃炎は気道の病気ではありません。消化器の病気です(だと思います)。ですので、少し異なる理論でアプローチしないと病気の完全な理解には至りません。でもそのアプローチを探しあぐねています。
最近、ひとつ参考になることがありました。
妊娠している人の扁桃炎を診察する機会がありました。どうして漢方薬で治して欲しいと無理を言います。しかし折角患者さんが機会を作って下さったのでやってみました。
大防風湯と神秘湯、つまり攻めと守りの両方を強めてみたのです。
経験から、疲れなどの免疫低下状態により扁桃炎が生じることが多いため、大防風湯が役立つでしょうし、とにかく発散して気が巡るようにすることで神秘湯がウイルス感染であれば役立つでしょう。ウイルス性の場合にはこの組み合わせはかなり役立つでしょうね。
よく考えると、仙頭正四郎先生から教えていただいたインフルエンザの治療と同じ組み合わせです。ウイルスのときには同じ対応で良いのでしょう。
さて、細菌性のときにはどうすべきか?真の原因とは?引き金はどこにあるのか?まだまだ分からないことばかりです。
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さて、扁桃腺炎ですが、私も幼いころから悩まされていました。
35歳ごろでしたか、神奈川県北部に家内の実家がありますが、昔からの伝承によればと義父が鯉の眼球を飲めば治るというのです。
そんなこと、と普通は信じません。私もそうでしたが、この際と思い、食用の養殖鯉(小ぶりでしたが)を手配してもらい、鯉には気の毒でしたが、口の中から入れた指で内側から片目を押し出して、日本酒で洗い飲み干したことがあります。
忙しい日常、そんなこともすっかり忘れていましたが、今になって思えばあれ以来、全く扁桃腺が腫れた記憶がありません。
長々と失礼しましたが、何かのご参考になればと思い書かせていただきました。